488  往くもの

垂れ込めた空を呼び交わしながら飛ぶ白鳥の群れ。白く澪を引く川の流れを見ているようだ。やってきた季節に合わせ、身の内から沸きおこる本能行動。悠久の昔から、血の中に蓄えこまれてきた約束に違わず、今年も北へ向かう。 私たちは地 … 続きを読む 488  往くもの